交通事故で,お互いに過失がある場合に,過失割合を当事者で合意することは有効ですか。 また,相手方にも過失があるのにも関わらず,その場の勢いで全額賠償をすると約束をしてしまった場合にはどうなりますか。

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過失相殺をするかどうか,その過失割合をどうするかは,裁判官が決めます。

しかし,当事者間で過失割合を合意することは有効とされています。
ただし,それで最終解決に至らず,訴訟となった場合には,過失割合に関する当事者の合意とは異なる判断が裁判官から出される可能性があります。

1 過失相殺の割合は誰が決めるのですか。
訴訟となった場合においては,過失相殺をするかどうか,するとして割合をどうするかについては,裁判官の自由裁量に任されています。
つまり,訴訟となった場合の過失割合は裁判官が認定した事実に基づいて決めて,しかもその理由を説明することも必要がないと言うことです。
ただし,過失相殺をする場合には,その前提事実の認定を裁判官が行って判決文には,認定された事実が示されています。

2 過失割合を当事者で合意することはできますか。
過失割合を当事者の合意をすることはできます。
それで,賠償がなされて,解決すれば問題は生じません。

3 訴訟となった場合にはどうですか。
過失割合を当事者で合意することはできます。
しかし,その合意も訴訟となった場合には,1で述べた裁判官の自由裁量の点から,裁判官を拘束せず,合意と異なる判断がなされることがあります。
例えば,当事者で全面的な一方的過失であると書面を作成したとしても(俗に全面賠償約束,省略して,全賠約束と言われています。),裁判官は無過失を主張している当事者にも過失が一定あると判断する可能性があります。

物件事故だけであったり,軽微な怪我の場合には,「その場の勢い」で,そのような約束をしてしまう,あるいはさせられることもあるようです。

まずは,そのような 「その場の勢い」で,約束をしないことが重要ですが,訴訟となった場合であっても,実際の事故状況と約束をしてしまった事情を裁判官に理解をさせることができれば,挽回する機会はあると言えます。

 

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